レッドタートルある島の物語のストーリーはどういうことか意味不明?内容やメッセージを解説

2016年に公開された映画「レッドタートルある島の物語」

日本、フランス、ベルギーの3カ国の合作映画で、あの「となりのトトロ」等有名作品を制作したスタジオジブリが初めて国外と共同制作をしたということで、大変話題になりました。

こちらの作品上映時間81分なのですが、全編セリフ無しで抽象的な表現で、意味がわかりづらい作品だと思います。

気になる内容、伝えたい意味は何なのか調べてみました。

レッドタートルある島の物語のストーリー

嵐で大海に投げ出された男は、小舟に掴まり、命からがらある孤島に行き着く。

その島はウミガメ、カニ、鳥たちが暮らす無人島だった。温暖な気候で、淡水、その場所には食料と水もあり、生き延びることが可能だった。

だが男は島からの脱出を試み、イカダを作る。孤独がそうさせたようだ。しかしイカダを作って海に出ては、何かに壊されてしまう。

絶望しかけた男だったが死んだアシカを見て、そうなるまいとまたイカダを作る。今度は大きく作った。

しかしそれも壊される。正体は大きなアカウミガメ。腹をたてた男は、砂浜にあがってきたアカウミガメをひっくり返し、放置し殺してしまう。

アカウミガメの死に後悔する男。すると今度はアカウミガメの甲羅の中に女性が入っていた。

女性を甲斐甲斐しく世話する男。数日後女性は目覚め、そして二人は恋に落ちる。

息子が生まれ、家族3人で仲良く暮らす。漂着したビンに島の外の絵が描いてあり、息子は島の外に興味津々。

息子が大きく成長した後、津波が島を襲う。なんとか3人生き延びる。

無くしたビンを見つけた息子は、亀達と島の外に行くことを決める。

残った男と女は年を取り、白髪頭に。男は息を引き取る。

女は男の死を嘆くと、アカウミガメに変わり、海へ戻るのだった。

レッドタートルある島の物語の意味はどういうことか考察

実際に映画を見てみても、ストーリーを読んでみても、なかなか理解しづらい作品だと思います。私も結構悩みました。

ですので色々なレビュー、記事を読んでまとめてみました。


この映画は、人と自然の関係をテーマにしているようです。

男性=人間、アカウミガメ=自然、です。

男が取り残された島は上に書いた通り、楽園ではないにしろ生き延びることは可能でしたが、それでも何度も壊されるイカダを作り脱出しようとします。取り残された人間の葛藤を物語の序盤で語られます。

中盤になると、アカウミガメの甲羅の中から、赤毛の女性が現れます。その女性は自然の象徴(その島で自然発生した、島独自のもの)であり、結ばれることで人間と自然の結びつきを表現しているのだと思います。

また彼女との間の息子ですが、緑のウミガメと仲良くしています。より自然と調和している存在です。こうやって調和や共存をつないでいくということかもしれません。

終盤では、息子を送り出した男は、月を眺めながら息を引き取ります。男は自分がすべきことを終え、女は新しい旅を始めます。一連の流れを描くことで、自身の本質は何か、人生のあり方を投げかけている作品なのだと思います。


別の見方として、アカウミガメが男性に恋をして、彼を島にとどめ、子孫繁栄していくというお話かもしれません。

レッドタートルある島の物語の メッセージとは

遭難するような映画のほとんどは生存することに集中した内容になりますが、このレッドタートルは生き残ることだけではなく、死ぬことについてまで描いています。

男性はあれほど抜け出ようとしていた島から、女性が現れたことで島や自然と共存し始めます。それは諦めなのか、それとも人間の本質・人間の幸せとは命をつないでいくことなのか、本質が満たされれば余計なものはいらないのか。

捉え方は人それぞれですが、生きるために心が必要としているもの、それは何かをこの作品が書き出しているのではと思います。

レッドタートルある島の物語のアカウミガメについて

映画の主要キャラクターのアカウミガメ。何故アカウミガメなのか調べてみたのですが

・浜辺に産卵する生態のため、産卵場所を守るためにイカダを破壊する設定にしたかった。

・全編にて色彩のあまりない映像に対して、目を引くために鮮やかな色のカメにした。

この2点が関係しているのではと思います。また長寿や子宝などの信仰対象でもあります。

まとめ

・全編セリフ無しの哲学的な作品

・人間と自然との調和をテーマにしている

・見る人によって解釈が全く違う映画


解説は以上になります。

感動して涙する人もいれば、全くわからないつまらないと評価する人もいる、挑戦的な作品だと思います。

機会があれば是非ご覧になってくださいね。

それではここまで読んで下さってありがとうございました

また次回をお楽しみに

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