漫画アプリ・ピッコマにて連載始まった「帰還者の魔法は特別です」
転生系の漫画ですが、現代から異世界に転生するのではなく、異世界から過去の異世界転生するものです。
絵柄は荒削りで、かなり人の好き嫌いがあるかと思いますが、ストーリーは面白いので興味を持たれた方は是非読んでみてください。
また1~3話まではピッコマにて無料で読めます。
漫画「帰還者の魔法は特別です」1話のネタバレ
ここは影の迷宮と呼ばれる地獄の果てであり、影の世界が人類に見せる最後の迷宮である。
瓦礫の上を歩く男。辺り一面崩壊した建造物で埋め尽くされている。
夕焼けのようなオレンジ色の空、その下には赤い三つ目の禍禍しい巨大なドラゴンがいた。
小癪な、と人の言葉を話すそのドラゴンは、流星級破滅竜ボロミア・ナポールだ。
ナポールは、人間の分際で阻もうというのかと、怒号とも咆哮とも言える激しい怒りを空間に撒き散らす。
そしてその衝撃を耐える戦士達。
この10年間、沢山の仲間、愛する人、無数の命が失われた。
進み続ける男、デジールは言う。ケリをつけようナポール。この忌ま忌ましい地獄を終わらせてやると。
ナポールが弾き飛ばした瓦礫をデジールは避け、手元に魔方陣を展開する。
そして、魔法パターン分析完了、全ての竜語魔法を封印したと叫ぶ。
それを合図に仲間が一斉に飛びかかる。これでトドメをさすんだと。
激しい攻防。ナポールも死ぬまいとあがくが、ついには力尽きた。
ようやく長い地獄が終わる時がきたのだった。
戦士達は瓦礫に腰掛け一息つく。
お疲れ様でしたと話すのは、剣聖であり光の騎士ラパエル。浅黒い肌に金髪の明るそうな青年だ。
かなりゴツいエステバンの王のドネーフ・アスランは、ナポールを倒したのにも関わらずクリアメッセージがでないことを不審に思い、今回の影の世界の目標が、ドラゴンを倒すことではないのかと言う。
ラパエルも、目標達成すればすぐに元の世界に戻れるはずなのにおかしいと言う。
ただここは一般的な影のルールが通用しない世界なので、もう少し待ってみましょうと話す。
今回の参戦者1億5千万人中、生き残ったのはわずか6人のみ。
その生存率は0.00004%、驚くべき数字だと話し始めたのが、魔塔主・大賢者のジョード・エクサリオンという、フードをかぶったメガネの男。
そんなこと計算したって死んだ人は戻ってこないと突っ込む、茶色の長い髪の女性。
犠牲を出した上、魔法使いの99%が死んだことから学ばないといけないと諭すジョード。
デジールは、世界を救ったのだし、それでオッケーということでと、話をまとめる。
お互いの功績を認め合う戦士たち。
特に、デジールがいなければ勝てなかったと言う。
デジールはランク3の魔法使いで決して強い魔法使いではないが、ランク7のジョードにすら解析できない竜語魔法のパターンを把握、封印するというすごい能力を持っていたのだ。
そんなにすごい才能があるのに、どうしてランク3止まりなのかと聞かれ、平民出身なのでちゃんとした教育が受けられなかったと、デジールは気まずそうに答えた。
教育さえ受けることができれば、もっと沢山の命を救えたのではないかと、彼は気が重い。
ジョードはその生い立ちに同情し、もし自分のいる魔塔にいればどんな援助も惜しまなかったのにと言うので、場が暗い雰囲気になった。
ラパエルは話を切り替え、帰ったら皆何をするか聞く。
ドネーフは、死んだ戦友の家を回り遺品を渡すのだという。そして彼らの栄誉の死を永遠に記憶するのだと。
茶髪の女性は、西方王国会に戻り、犠牲者家族のケアをすると答える。さらには、この世界で死んだもののために慰霊塔や神殿を建てると。
ジョードは、またこの規模の影の世界が出現したら間違いなく全滅するから、影の迷宮の再発を防ぐ方法を考えると話す。
ずっと黙っているアゼストという魔法剣士の女性にも話をふるラパエル。
しかし顔を背け、答える気がないようだった。
ラパエルはデジールはどうか、デジールならどこでも歓迎されるのではと尋ねる。
またヘブリオン学園に戻るのですか、と聞かれ、難しい顔をするデジール。
答えようとすると、突然爆発が起きた。
まだ影の世界は終わってなかったのかと焦る一同。
ドラゴンは倒したはずなのに、息の根が止まったのを確認したのに、何故・・・!?
まさか心臓・・・とジョードは呟く。
ドラゴンの心臓はマナサークルに似たエンジンのようなもので、膨大なマナを吸い込み体内に流している。
そしてそのドラゴンが死ねば、蓄積されたマナは行き場を失い、熱を帯びたエンジンのように爆発するのだ。
どうして殺す前に気づかなかったのか、ドラゴンを倒したのは人類初だったからと呟く彼ら。
圧縮されたナポールのマナが、地面、空間を揺らしピキピキと歪ませる。
ランク7,それ以上の威力のマナが今にも爆発しそうだった。
しかも魔法じゃないから逆算することもできないのだ。
残念だが、人類はここで終わりだ。
神に祈る彼ら。
デジールも観念し、目を閉じる。
そして爆発した膨大なマナは彼らを、全てを飲み込み真っ白に消し去るのだった。
デジールは気がつくと、見覚えのある場所に立っていた。
は?と思い、ガラスに反射した自分を見ると、無精髭のあった頃でなく、かなり若返って学生のようだった。
彼に一体何が起きたのか。
漫画「帰還者の魔法は特別です」1話の感想
7月3日頃、ピッコマで配信が始まったこのアクション系の漫画。
1話目が128Pとかなりのボリュームでしたので、まとめて把握するまでに苦戦しましたが、概要としては「俺だけレベルアップ」と同じ感じで、自分たちの住む世界に現れるモンスターのいる空間に移動し討伐する、失敗すれば住む世界に被害が及ぶもののようです。
あちらは死亡をキャンセルしたかのように復活しましたが、こちらは過去に転生しています。
主人公はデジールという特殊な能力を持つ魔法使いです。今後彼は、魔法分析をしながら最悪の未来を回避するために動く物語のようですね。
身分のせいできちんと教育を受けられなかったと話していたので、そのへんも今後彼が変えていく未来なのかもしれません。
絵柄はかなり荒削りなので、始めは読むのを戸惑ったのですが、面白い作品だと思います。今後のデジールの活躍に期待です。
それではここまで読んで下さってありがとうございました
また次回もお楽しみに