「ドロヘドロ」11巻 カイマンの謎が少しずつ明らかに、そしてついに あらすじまとめ

煙に殺されたカイマン。再び捕まってしまったニカイドウ。恵比寿の死。栗鼠にせまる何か。怒涛の展開の10巻でしたが、この先どうなるのでしょうか。


煙の屋敷に恵比寿の死体をホウキに縛り付けた藤田が飛んできて、煙に会わせて欲しいと言う。その頃心がみつけたカイマンの生首を煙に見せに来ていた。能井はニカイドウを治療していた。が、能井の魔法が効かない。煙のパートナーになるのが嫌でニカイドウの体が契約書を拒否していたのだ。しかしのそのせいで体が内側から腐ってきており長くはもちそうになかった。

一方栗鼠を物陰から見つめる不審な誰か。栗鼠が誰か問うが無言で這いより、そのまま栗鼠の体も這い上がってくる。見えた顔は自分の顔。そして驚く栗鼠の口の中に入り込んできた。口が裂け苦しむ栗鼠をよそに全身が入り切り、そこで栗鼠の拘束がちぎれ床に落ちる。自由になった両手からさらに手が破け出て、口や目も二人分、破けながらできた。

毒蛾らと合流できた夏木。アジトに戻りながらカイマンのことを話すが皆知らないと言う。アジトで豚が悲鳴をあげ見ると、天井にさかさまにくっついている変貌した栗鼠の姿があった。我が名はカースこの世で最も不吉な者と名乗り、驚いた鉄条が剣で攻撃しようとすると、カースもまた口から剣を出し鉄条の膝を刺す。豚がナイフを飛ばせば口からナイフを飛ばし豚に刺さった。毒蛾は攻撃するな、殺意を持つなとみんなを抑える。鉄条たちの血が集まり、カースの兜になった。すべてを奪うものと名乗りながら。

ベリスや煙の屋敷からも離れたところに、カイマンの死体ごと川尻が移動してきた。ニカイドウを結局救えなかったが、ニカイドウが大事にしているカイマンを回収したのだった。川尻は皮膚もない上魔力もなくそこで気を失ってしまう。

カイマンはホールへ戻りニカイドウのお店の手伝いをする夢を見た。でも暗転し、自分手には血の付いたナイフが握られており、もう片手にはニカイドウの・・・大雨が降るホール。外を眺めるのは胸から上が切断されてる誰か。切断面からグチャグチャ音をだしながら、首が切断された人々の脇を抜け、薄気味悪い部屋のくぼみに入る。そこは口の中。口の中から切断人物が戻ると、部屋にある血で満たされた箱の中から人間のカイマンが立ち上がった。お茶をする切断人物とカイマン。カイマンは大事な人を殺す夢をみたと呟くと、グチャグチャと名前を聞かれるが思い出せない。毒蛾に黒い粉を持たされたことを思い出すと、グチャ男は誰かがでていったと教える。そして栗鼠がすごいことがわかったと、会川だけに教えると話してくれた過去に苦しむカイマン。そして時を操るニカイドウの笑顔。カイマンはこのまま死なせてくれと涙する。グチャっと返事すると、現実世界の死んだカイマンの手が動いた。

ニカイドウは能井のケムリの点滴をしてなんとか生きながらえていた。

藤田は煙に恵比寿を生き返らせて欲しいと願うが、煙はキクラゲは自分のペットではなく大事なファミリーの一員のため命令はしたことがない、キクラゲ次第だと言う。無理やり言うことを聞かせようとしてキクラゲを怯えさせるとひどいことが起きるとも伝えた。藤田は恵比寿をなんとかしようとキクラゲをつけ回し始めた。

ニカイドウのもとにカスカベ博士や心が、カイマンの生首を持ってくる。ニカイドウはそれは以前心にひきちぎられた、解剖しようとしていた首だと答える。そしてカイマンはもうトカゲ面ではない、人間の顔をみたとニカイドウが答えると、藤田が入ってきてやはりカイマンに魔法をかけたのは恵比寿だったんだと言う。恵比寿が死んだから魔法が解けたと。心はとりあえず死体の損傷を能井に治してもらうように勧め、藤田は従った。途中鳥太に会い、恵比寿の頭にいつでも楽しい気持ちでいられる髪飾りをつけてもらった。能井のところに着くが、藤田が止めるのも間にあわずすぐ修復され、脳に髪飾りが入ったままになる。藤田はようやくキクラゲの所に行くが、ゴキブリを叩いては生き返らせて遊ぶキクラゲを怒鳴り、恵比寿の死体を近づけるとキクラゲは怯え首輪から刃物が飛び散った。藤田は仕方なく今日は諦め、恵比寿のベッドに死体を寝かせると、おやつをもらいにきたキクラゲが生き返らせた。

ニカイドウが屋敷に戻って一か月が経ち、煙は十字目ボスの悪夢を見、恵比寿は髪飾りのせいでまたおかしくなり、煙の契約書を拒んでいるニカイドウは怪我が治らず弱りきっていた。

毒蛾は鉄条や豚のため、高額な治療用ケムリを買うために日銭を稼いでいた。しかし稼ぎは微々たるものなので、佐治らがボスのナイフを質に入れようと相談してきた。毒蛾は絶対だめだと譲らない。明日までにはなんとかすると言い、毒蛾は女装をし、修復系ケムリを取り仕切る施設にコンパニオンとして潜入。酒の入ったかめに自分の毒の唾液を混入させパーティーに来ていた連中を毒殺、他のものは体術とナイフで倒し、ケムリを入手。魔法を使わない殺しは煙の耳に入るため、今までひっそりと活動してきたが、毒蛾は仲間を助けるためにそれをやめたのだった。

川尻が気が付くとベッドに寝かされており、傍らにいた会川が名乗った。

ニカイドウは八雲を殺してしまったから使わないと決めた魔法を使ったために、今度はカイマンを危険な目に遭わせてしまったと後悔していた。

会川は皮膚のない川尻に包帯マスクを着ける。2,3日前に会川が気が付くと脇に皮膚のない川尻が倒れていたのだと言う。川尻は名乗り、煙の屋敷でのことやニカイドウのことを聞くも、知らないと言う会川。話がかみ合わず人違いかと思った川尻は邪魔したと立ち去ろうとする。そんな状態でと驚く会川は咄嗟に川尻をつかみ一緒に移動してしまう。

その頃、毒蛾の犯行が煙の耳に入り、心と能井が犯人始末のために駆り出された。犯人が十字目の犯行かはっきりしないのに、心達まで向かわせように煙はひどく焦っていた。6年前のDEATH茸事件の日、煙が死なずに済んだのは十字目ボスが何故か突然苦しみ始めたからだった。あの男が死んだのかニカイドウの魔法を使って確認しない限りは煙の心は不安と焦りでいっぱいなのだった。

川尻と一緒に煙の屋敷まで移動してしまった会川。仕方がないのでニカイドウの所まで同行する。ドアを開けると点滴をしながら虚ろな表情のニカイドウが横たわっていた。川尻がアスだ、魔法使いに戻されこの姿にとニカイドウに駆け寄る。ニカイドウが自分のせいでと言うが、恩があるからいいという川尻。お互いの状況を確認していると、ニカイドウが会川に気付き、マスクをとるよう頼む。断る会川をカイマンと呼び止めるニカイドウ。力ずくで取ってやると点滴がはずれるのも構わずニカイドウは会川を襲う。会川はニカイドウをおとなしくさせると、涙ぐみカイマンと呟くニカイドウに顔を見せ、さよならと彼女を想いその場を去る。川尻はやはりあの男がカイマンなのかとニカイドウに聞くと、わからないが追うと言う。だが点滴がはずれたせいでニカイドウが悪化し、腕が腐り落ち全身にキノコが生え始めた。

会川はニカイドウを思い出すと頭痛に襲われた。すると別の場所にいたカースが見つけたと反応した。

藤田と恵比寿が廊下を歩いていると突然空間が歪みよろめく。向かいの廊下では首のない男の姿が。慌てて追いかける藤田。

心と能井は毒蛾の犯行現場で調査しており、窓から巨大キノコが見えることから、この前煙が煙をまき散らしたベリス温泉の近くだとわかる。

煙と鳥太はニカイドウの部屋へ向かうとキクラゲがひどく怯えているのを見つけると、廊下の奥から空間の歪みとともにあの男が現れた。煙はキクラゲを鳥太に任せ逃がした。6年前と同じで何故か苦しくなる煙だが、思い切りケムリを吐き一瞬で蹴りを着けようと考える。がその刹那煙の左腕が切断、そして右手と煙は追いつめられる。

頭部のキノコで飛んでいた鳥太は魔法が解け落下する。藤田が向かった先では煙の生首を持って天井へあがる男の腕が。

魔のおまけ

十字目と悪魔のお話です。


展開がすごいですね!今度は最強の魔法使い煙が死亡しました。これでニカイドウは助かるのでしょうか。かなりの重症でしたけど、煙ファミリーから逃亡すれば能井の恩恵はないでしょうし、川尻もアスでなくなったので修復はできません。カイマンを想い続けるニカイドウが健気でした。

恵比寿はまともに復活することができないようですね。マスクもタイヤがついたガイコツマスクから、ふっとい角がついたガイコツマスクに変わっていましたね。無事生き返らせてもらいましたが、キクラゲの心の声がついていて何気に可愛かったです。

栗鼠はカースになりましたが、カースの発動に死亡しないとだし自分の体は引き裂かれるしで散々な魔法(?)です。一旦カイマンの死亡を確認したのにまだ完遂してないと探しているんですね。

今回も続きが気になる巻でした。煙を失った煙ファミリーはどうなるのか、ニカイドウは助かるのか、カースはどう関わってくるのか。

それではここまで読んでくださってありがとうございました。

次回をお楽しみに。

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